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炎昼

炎昼や蒸せる杉戸のかほりかな    ひらり

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えんちゅうやむせるすぎとのかほりかな



炎昼
夏の昼


真夏の灼けつく昼である。
日盛りと大きな違いはないが、漢語である分、語感が力強く生々しい。
季語として定着したのは比較的新しい。
→日盛

-合本 俳句歳時記 第三版 角川書店編より-


茶室として利用されていたという数奇屋風の建物の内部は、決して華美ではないが、文人趣味を思わせる粋な意匠があちこちに配されていて興味深い。どうやら、テーマは<竹>のようで、ここぞというところには必ず種々の竹が配置されていて洒落っ気たっぷりの住宅のように感じた。


炎昼や蒸せる杉戸のかほりかな
えんちゅうやむせるすぎとのかほりかな
------------------------------------
予告では北原白秋館と書いたが、その前に見学した戸島家住宅を先に書かせてもらった。
柳川の夜の川下りを堪能した翌朝、いつものように宿の電話がけたたましく鳴った。
「いつまで寝たはりまんねや!ご飯行こぜッ!」
ちょっと語気が抗っていてご機嫌の悪さが伺えた・・・。
「ごめん、ごめん!すぐ用意するさかい・・・」
こんなときには、逆らわず、さっさと用意するに限る。

プリントアウトしておいた地図や資料をワシ掴みにして食堂へと急いだ。

案の定、テキさんは口数が少ない・・・それは、怒っている証拠。
まだ、口から耳にかけての筋肉が緩んでいるので、さほど怒っている様子でないことはすぐに読み取れた。
これがピクピクと引きつってくると、一切、声を発しなくなる。こうなると手がつけられない。
押しても引いてもどうにもならないから、こっちもやけっぱちになって、大喧嘩が始まる。

そういえば、ここしばらくはないな・・・。
そりゃぁ、そうよね、待ちに待ったラブラブの新車を運転するのだから、機嫌が悪くなるハズはない。

***

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大阪を出たときから、左ハンドルの緊張感からかいつもの眠気はなかったようだ。
しばらくは私も道路の真ん中に居るという心地悪さから解放されずにいたが、山口を過ぎたあたりからさすがにうとうととしだした。すると、
「虹や!」
「どこどこ?」

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探すこともなく、目を開ければ眼前に虹があり、しばらく車は虹を追いかけるように走った。

***

「どこへ行きまんねや?」
手にした資料をあごでさして聞いてきた。
『しめしめ・・・大丈夫・・・』
「今日は朝から北原白秋館を見て、川下りの見えるあたりでお昼を食べて帰ろう!」
「で、どこ行くん?」
「昨日の川下りの終点あたりにあるはずやねん」
「そやから、それはどこやねん!」
「私もわからん、あんたの賢いナビちゃんに連れてってもらおう♪」
新車のナビは、今までのゴリラとエライ違い!
大阪を出てから迷うことなく全てスムースに行っている。ラッキー!

で、目指した北原白秋館近くの駐車場から歩くとわらぶき屋根のかわいい家を見つけた。

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「あれが、戸島家住宅かもよ」
「こっちやな」
入り口らしき門をつかつかと入れば、放たれた扉越しに、端正な中庭が見えた。
「わぁ~・・・カッコいいぃ~♪」

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「クソッ!止まったら蚊がワンサカ来たわ!痒い、痒い!」
短パンの相棒は素足を攻撃されたようだ。
長袖、長ズボンの私でさえ、服の上から刺されるほどだから、よほど飢えているヤツラだ。

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さて、蚊の襲撃さえなければ、もっとゆっくりと見ていたいこの戸島家住宅。
文献では180年ほど前に建てられたというこの造りは数奇屋風で、茶室としてあったというだけあり、華美ではなく趣のあるもの。あちこちに配されたさまざまな竹をみると、竹をテーマにして建てられていることは容易に理解できた。

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案内にも江戸後期の影響を受けて随所に文人趣味の意匠が見られるとあるが、確かに、一つ一つ驚くような工夫が施されていて楽しい。

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メインの茶室の入り口から中を見ると正面の障子に見事な三日月が反射していた。
中に入って縁側の屋根を見たりしてどこからこの光があたっているのか探しにかかったが理解できない。

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もしかして???と思い、障子をそっと開けてみれば!

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「なるほど!こうか・・・」

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障子の向こうに漆喰の壁があり、三日月形にくり抜かれていた。しかもその三日月の角は丁寧に丸ぁるく塗り込まれていた。昔の人の洒落家には脱帽する。
裏に回って三日月の壁を見ようと回ると!外の廊下を隔てる杉板には見事な杉戸絵が書かれていた。
この面は春で、桜に鳩としじゅうから。反対側には萩やススキの秋の花が書かれ春と秋、対照的に配されている。残念ながらその秋の杉戸は風雨に晒されやすい位置なのでかなり劣化していて写真に撮ったが載せれるシロモノにはならなかった。ザンネン・・・。

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この春の杉戸絵はまだ充分に美しく、廊下から射す薄明かりに胡粉の白がきれいに輝いていた。
マクロで撮ろうと近づくと、杉板の匂いが埃の匂いと一緒になり、折からの真夏のような照り返しとでムッと鼻をつくような香りが充満した。

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・・・つづく。
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Author:ルプママ
オーダーキッチンの仕事で
日本全国駆け巡ります♪
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3LOW CONCEPT KITCHEN
有限会社 Le pur(ルプ)

http://www.lepur.com

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